Uターンを通して見えてきた故郷
こんにちは、年上のメンバーからもいずねぇと呼ばれているいずはらです。
3月3日にWAAK LAB TOKYO主催のトークイベントに登壇させていただきました。
テーマは「地方Uターンの魅力」。
東京で会社員として10年間を過ごした後、1年半の間、愛媛県にUターンをしました。
その体験談や、ヒメセカの活動、そして今の仕事のことなど、色々お話させていただいたのですが、今日はUターン体験についてまとめてみようと思います。
愛媛にUターンをする人はもちろん、愛媛に移住しようかなと考えている方にも少しは参考になればと思います。
私がUターンをした理由
それはずばり都会の生活に疲れたからです。
会社員を辞め、フリーランスとしてウェブデザインの仕事をしていた私は、急に孤独な生活になりました。
一日中、ひとりで家で仕事をするようになり、どこに行っても人が多い、電車に乗るのも苦痛、常に物音が聞こえてきて静寂のない生活にだんだんとメンタルが弱っていくのを感じていました。
そんな時、ふと気づいたんです。
通勤する必要もないなら、なぜ東京に住んでいるのか。
何も東京に縛るものはないのだから、東京ではないところに住んでもいいんじゃないかって。
東京にはもちろん友人もたくさんいて、色々と便利なことがあります。
だけど、毎日同じ友人に会うわけでもなく、私が愛媛に帰っても時々東京に遊びにくれば解決する話でした。
フリーランスの私にとって、メンタルバランスを保ちながら仕事に専念できるようにするためには、一度環境を変えてみるのが賢明と思い、Uターンを決意したのでした。
立ちはだかるUターンの障壁
Uターンという響きはいいですが、実際に行動しようとすると色んな問題に直面します。
そのうち代表的な問題は下記の2つ。
- 住居
- 仕事
どちらも生活していく上でとても重要なポイントです。
現実問題、上記の点で二の足を踏んで、Uターンや移住を諦める方も多いのではないでしょうか。
それではひとつずつ私の体験を交えながら、お話させていただきます。
住むところはあるのか
私は、幸いにも家族がまだ実家に住んでいたため、西予市の実家に戻りました。
西予市は有名な宇和島市よりも少し北部に位置しています。
西部は海に面しているみかん農家が多いエリア、東部は高知県に面している山間部のエリアと、とても横長い形をした市です。
ご想像の通り、とっても田舎です。
びっくりするくらい田舎です。
山間部にいたっては、今年も60cmほど積雪があった「愛媛なのに超寒い」ところです。
(西予市には日本三大カルストのひとつ「四国カルスト」もあります)
そんなところに私は大都会から帰ってきました。
家にいると、雑音なんてひとつも聞こえないんです。
車の走る音、隣人のテレビの音、大声で喧嘩する声。
東京では当たり前に聞こえてきていた音も、何もありません。
聴こえてくるのは、鳥の鳴き声と川の音。
5月になると、田んぼから蛙の鳴き声も聞こえてきます。
なんて長閑なのでしょう。
都会の喧騒から離れて、こんなところに住んでみたいなと思いませんか?
私のように実家がない方でも大丈夫。
住居を探すには、
- 知り合いに聞いてみる
- 市役所に問い合わせる
- 大手の賃貸サイトで探してみる
などの方法があるかと思います。
大手の賃貸サイトにも愛媛の物件はたくさん掲載されていますが、移住専用のこんな便利なサイトもいくつかあります。
えひめ空き家情報バンク
https://www.e-iju.net/akiya/public/Top
公営住宅(県営・市町営)
https://www.e-iju.net/residence/#search03
新居浜市や愛南町などはお試し移住住宅なるものもあるようです。
仕事はあるのか
これはどこに行っても、なかなか解決できない難しい問題だと思います。
私の場合は、ウェブデザイン(後にネットショップ運営)が仕事だったので、パソコンとインターネット環境さえあれば出来る仕事でした。
そのため、日本のどこにいても仕事をすることが可能で、Uターンをするのに仕事は全く障壁にはなりませんでした。
が、一般的な会社員だったりすると、愛媛での転職も考えなければなりません。
愛媛での就職については、「ふるさと愛媛Uターンセンター」などが相談に乗ってくれます。
いま地方移住をされる方の中には、高知県に移住されたイケダハヤトさんのように、地方での就職ではなく、地方で自らビジネスを展開される方も増えているようです。
Uターンをして見えてきた愛媛
恥ずかしながら、私はUターンをするまで、松山の街を歩いたことがありませんでした。
Uターンをした1年半の間に、しまなみ海道や道後温泉、宇和海で魚釣りをしたりと、のんびりと愛媛を堪能しました。
交通アクセスが不便ではありますが、どこも美しい自然の中にあって、ゆったりとした時間が流れていたように思います。
そして何より一番良かった気づきは、食べ物!!
都会の食べ物に慣れていた私の舌は、どんだけ麻痺していたんだろうと。
採れたての野菜の味、新鮮な魚の味、どれをとっても優しい自然の味がしました。
しっかりと素材の味を感じられる食べ物を食べられることが、どんなに素晴らしことか。
決して高くはないのに、どれを食べても美味しい。
そんなところも愛媛の魅力だと思っています。
そして、愛媛にいて見えてきたもうひとつのことは、第一次産業の後継者不足と、猪や鹿などの害獣による農作物の被害の問題です。
この美味しい愛媛の食材を守っていくために、愛媛の第一次産業の活性化と問題の改善にもヒメセカは向き合っていけたらと思っています。
(猪による農作物の被害は年間約3-4億円)
質問や相談はヒメセカの交流掲示板へ!
気軽に愛媛県人と交流ができるスペースをご用意しています。
”もっとこの話が聞いてみたい”という時にもぜひご活用ください。
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