前回インタビューでは、ここまで野球を続けている根源となる想い、そして、それを生かして大学入試に臨んだ過去を教えてくれました。
しかし、三木田さんの人生はここからさらに選択の連続となります。どんな選択肢を持ってどう決断したのか。それを今回のインタビューで伝えていきます。
身近なものでも、突き詰めて考えると面白い
1年生からずっと試合に出ていたけど、本格的に先発をしていたのは4年生からだったよね。
4年春に、これまで5年間ぐらい負け続けていた大学を相手に、一人で投げ抜いて白星を挙げたのは本当に自信になりました。
急に話変わるけど、この時期に専攻とは関係ないように思える気象予報士を受験。
受験しようと思った経緯などを教えてほしいな。
野球に集中できた反面、どうしても時間を持て余してしまい、何か新しく始めようと。
本屋に行ってみると気象予報士の本があって、「メジャーな資格だよな」と思って試しに買ってみました。
読んでみるとすごく面白くて、ハマって勉強するようになりましたね。
例えば、どうして雪が降るのか、どうして台風は発生するのか等。
特に北海道民にとって身近な雪のことを、ただ降ってくるものとして見るのではなく、突き詰めて考えてみると面白かったです。
メジャーな資格な分、合格も難しいんでしょ?
当たり前だけど、気象予報士の資格を持った野球選手なんて滅多にいないよね笑
実際、独立リーグに入るときは、そういった面で話題にしてもらってました。
でも、僕としては悪いことだとは思っていません。
一人の選手として、その話題をきっかけにお客さんが一人でも多く見に来てくれるなら、それは自分にとってもリーグ全体にとっても良いことだと捉えています。
相談したことで、迷いを断ち切ることができた
大学野球を引退したとき、社会人でも野球をやろうと思ってたの?
休学していたために学業が丸々1年分残っていて、忙しくなりそうだったので。
ですが、ウインの方が積極的に誘ってくれて、学業との両立もできそうな環境だったので、入団することにしました。
ウインでの1年間は、どんなことに注力していたの?
社会人のクラブチームなので、それぞれ仕事があるためにどうしても練習時間を確保することができません。
僕も実習などがあり、まとまった時間を確保できませんでした。
そうした環境だと個人で鍛える時間が必然的に多くなり、元々体が細かったこともありウエイトトレーニングに注力。
すると、体が大きくなり、球速が今までで一番速くなりました。
間違いなく、独立リーグへ進むことになったきっかけでした。
大学を卒業してから初の140km/h越え。努力のたまものだね。
自分でもびっくりです。
多分、読者も一番気になるところだし。
そこで、両面を持ってアプローチできる勉強をしたいと思い、出会ったのが「生気象学」という学問。
調べてみると、生気象学の有名な先生が北大にいて、その先生に連絡すると、すごく歓迎してくれました。
だから、その先生の下で学ぶべく大学院試験の勉強を進めていたのです。
そこまで話が進んでて、結局大学院に行かない選択をした理由は?
僕としては、その先生のもとで学ぶつもりでいたので、正直ショックは大きかったです。
とはいうものの、野球選手としても結果が出始めていて、野球の道も選択肢にはありました。
そこで、同じチームで独立リーグに挑戦している先輩がいたので、相談してみることに。
その先輩に後押ししてもらい、モヤモヤしていた気持ちを断ち切って独立リーグへ挑戦することを決めました。
相談していなかったら、決断できていなかったかもしれません。
諦めない自分に誇りを持てば、どんなことも選択できる
NPB(日本プロ野球)入りを目指して奮闘中の龍元ですが、これまでの人生で感じてきたことを聞かせてください。
やりたいことがあっても「自分には無理だ」と思ってしまうと、自分で選択肢を狭めてしまいます。
今は無理なことでも、チャレンジしていくうちに昔の自分にはできなかったことをできるようになります。
最初から無理だと諦めるんじゃなくて、諦めない自分に誇りを持てるようになれば、どんなことも選択できるようになる。
それを繰り返すことで、自分が本当にやりたいことに出会えるのではないでしょうか。
周りからは色々言われたりしないの?
その内容は全うなことなのですが、結局決めるのは自分自身。
周りがどうこうではなく、自分の意志に従って決めていきたいです。
だから、勉強して最低限知識をつけておけば、自分の選択肢は広がりますよね。
やりたいことに対して遠回りになるかもしれませんが、道は確実につながります。
将来何につながるかわからないからこそ、「自分が選びたいものを選べるようになる」のが、学校の勉強を頑張るモチベーションになるかもね。
最後に、15年以上野球を続けてきて、その原動力となる部分について聞かせてください。
その理由は、「やらされている」と思って野球をやったことがないからです。
自分で考えながら練習して、そこで上達できる実感が得られれば、どんどん上手くなると思っています。
自分で選択して、自分に努力が返ってくるという意識で野球に取り組むことが、野球を好きになることにつながります。
だから、今の環境を仕事と捉えたとしても、やらされて仕事をするのではなく自ら考えて仕事をしたいですね。
一つでも上のレベルに行こうとしている龍元の言葉は、挑戦しようとする多くの人に響くでしょう。
では、徳島インディゴソックスの選手として、メッセージをお願いします。
そのためには、まずリーグのことを知ってもらう必要があります。
僕達が必死にプレーすることによって四国全体を盛り上げ、地域貢献へつなげることもリーグの多くなテーマです。
選手は皆自分のチームに誇りを持ってプレーしています。ぜひ球場に足を運んでいただき、その姿を一目見てください。よろしくお願いします!
自分が興味を持ったものに対して、まずは選択肢の一つとして持ち、あらゆる可能性の中で道を切り拓き続けている三木田さん。
今の自分にはできないことでも、諦めずに挑戦し続ければ、それは必ず自分に返ってくると教えてくれたように思います。
愛媛県民と同じ四国で戦う三木田さんを、そして、四国アイランドリーグplusを応援していきましょう!
この記事を書いた人
角田 尭史(すみだ たかし)
松前町出身。東京のWebメディアで編集者として働く傍ら、「図解で情報格差をなくす」を目標に、図解による情報共有・意志共有を促進する活動を開始。夢は、「前向きな世界をつくる」こと
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