伊予市出身。台湾・ツアー会社日本語指導、高城七緒さん(36歳)②




大人になるにつれ突然、将来の夢を問われることが多いように思います。そんなとき、明確に言える人がどれだけいるのか。それは高城七緒さんも同じ、22歳まで夢中になれるものがありませんでした。

しかし、22歳での上海旅行が転機になり、中国文化の魅力に取りつかれ、独学で中国語の勉強を始めた七緒さん。前回のインタビューはこちら

今回は念願の台湾でのお仕事や今の夢など。台湾の魅力についてもたっぷり語って頂きます♪

ガイド向けの日本語教育やサービスの品質管理を行う

あゆみ
今のお仕事内容を教えてください。
七緒
日本のお客様が台湾に来た際の、車やガイドの手配をする会社で働いています。
その中で私がやっているのは、ドライバーさんやガイドさんの日本語の教育、サービスの品質管理ですね。お客様が日本の方なので、「日本人の方ってこうだよ。」っていうのを社内に伝えるブログや広報誌を作ったり、マニュアルの徹底をしたり。

あとは、お客様のふりをしてガイドさんのツアーに紛れることもあります(笑)。もっとこうして欲しいとか、お客様の生の声を拾うためです。
社内は7割は日本語ですが、会議は中国語オンリーですね。


あゆみ
覆面調査員だ(笑)。色んな方法で、日本クオリティを伝えているんですね。
台湾に来て大変だったことはありますか?
七緒
台湾の方って、中国語と現地の台湾語を混ぜて話すんですよ。台湾語だと何をいっているか分からないときがありました。
やっぱり、住んでみてギャップはありますよね。交通のマナーがすごい悪かったり…

プライベートだと、愛媛の味が恋しくなるかな(笑)
こっちで日本の味ってなかなか食べられないですし、金額も頻繁に食べれるようなものじゃない。故郷は恋しくなりますよね。

あゆみ
そうそう、ヒメセカを見て『てつわんさん』にも行かれたんですよね!(台湾愛媛県人会の様子はこちら🍊)
台湾には飲食店をされている愛媛の方もいらっしゃるので、そこに行くと愛媛の味が食べられそう♪
じゃあ逆に、良かったことはなんですか?

夢は、愛媛の松山と台湾の松山を繋ぐこと

七緒
仕事面で言うと、今まで会えなかったような人と会えるのは魅力ですね。
あとは、スタッフがすごくフレンドリーで、家族のように接してくれるんですよ。カラオケに行っても、知り合いの知り合いがどんどん増えていく(笑)。行けるんだったら、大勢の方が楽しいじゃんっていう感覚みたいです。
あゆみ
なんか、明るいですね(笑)!
七緒
そう、そして優しいんですよ。大切にしてくれるというか。

台湾に初めてきたときにも、「このホテルはどうやっていくの?」って学生さん達に話しかけたら通じなくて。当時はスマホが普及してなかったので、ガイドブックを見せたら、「分かった、おいで」って、電車の切符を一緒に買って、ホテルまで連れて行ってくれたんです。
15歳のくらい子達だったんですが、男の子が重いスーツケースを持ってくれたり。そんなところにも感動しました。

あとは、こっちの電車だと、優先席に関わらずどんな若い子でも席を譲るんですよね。
日本では、ちょっと気恥ずかしいとかそういう気持ちがあったんですよ、自分も。そんなとき、「どうぞ」って気持ちよく譲る姿を見ると、今でも温かくなります。


あゆみ
わー、それはグッときますね。そんな素敵な台湾で、今後やりたいことってありますか?
七緒
夢は、愛媛の松山と台湾の松山を繋ぐことですね。

台湾の松山駅には、松山のからくり時計があるくらい仲が良いんですよ。ただ、現状台湾と愛媛を行き来するって本当に大変で…移動するときは、関空か香川経由で帰っています。
これまで、仕事で対応したお客様にも愛媛からの方はいなかったので、これは、直行便がない問題もあるのかなと思っていて。
直行便については中村知事も頑張られているので、心から応援していますね。

もちろん個人的にも、せっかく旅行業界にいるので、愛媛をアピールしたいと思っています。
台湾の方に「愛媛出身」っていうと、「愛媛ってどこ?」って聞かれるんですよ(笑)。台湾の方に知って頂けるような、魅力的な街だというのを伝えたいです。
そして、もちろん愛媛の方にも「台湾ってこんなに素敵なとこなんだよ」っていうのを届けたいですね。


(台中の元眷村。古民家をリノベーションし、オシャレなカフェなどがあるそう。Nanaさん曰く最新の人気観光地だとか)
あゆみ
なるほど。じゃあ、しばらくは台湾ですね!
七緒
今のところは台湾の予定ですね。現地にいると、目標って次々出てきます。

愛媛の味が恋しくなった時に、もっと愛媛の味があればいいなって思いますし、あと現地の人に四国っていうと、「うどんでしょ。」って言われるんですね!それは、悔しい…(笑)

愛媛と台湾を結べるように、こちらで頑張るつもりです。

人生1回きりだし、時間は段々なくなっちゃうし(笑)

あゆみ
若いときに海外に行く人って即断即決の人が多い印象ですが、でも七緒さんって何年もかけて夢を叶えてるんですよね。
じっくり悩んで考えるタイプ、そんなU25達にこのインタビューを見て欲しいなと思いました。
そんな、七緒さんには決断のきっかけをくれる人っているんですか?
七緒
うーん、姉の影響が強いかなあ。
悩んだときは、「誰かのために生きてるんじゃない。あんたの人生はあんたのためにあるんでしょ」って言ってくれて。
確かに「早めに決断しなかったこと、リスクを考えて動けなかった時間って無駄じゃなかったのかな。」って思うことはあります。でも、今ここにいることは後悔はしていないですね。

今も、へこんだときとか元気がないときは、姉と話したいなって思いますよ。今って、LINEとかネットがあれば無料で話せる。心細いときはすぐに繋がれるじゃないですか。初めて上海に行ったときはそんなこと考えられなかったので、本当にありがたいです。

あゆみ
確かに、昔と比べて海外が近くなったと思います。だからこそ、海外に「いく」ことではなく、海外で「何をするか」が大事になってくるんでしょうね。最後に、愛媛のU25に向けたメッセージをお願いします。
七緒
やりたいこととか夢って聞かれても答えられないんですよね。
目標がなかったり、ただ単に会社に行って帰っての繰り返しだったり。

でも、本当に好きなことって、動き始めて言葉にすれば、叶うんじゃないかなって思いました。

先のことを考えたら不安にはなるけど、人生一回きりだし、時間は段々なくなっちゃうし(笑)。あまり先を見過ぎず、「今を大事に」って自分自身にも思いますね。

学生時代は目標が無かったという七緒さん。しかし、22歳での上海旅行が転機になり、大好きなことを12年かけてゆっくり育んでいきました。
本当に好きなことは、どれだけ時間がかかっても叶う。それは本当に好きだからこそ、努力を続けられるからではないでしょうか。
念願の台湾生活のスタート。大好きな台湾で、新たな夢を抱き挑戦する七緒さんがますます楽しみです。

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1 個のコメント

  •  伊予市出身の方が台湾で活躍されていることを知り、とても頼もしいです。私も伊予市出身で、縁あって伊予農業高校に勤務している日本史の教員です。
     ご存知かもしれませんが、本校は2018年5月9日に台中市の新社高級中学と姉妹校提携を締結しました。背景には1930年に伊予市出身の山岡栄さんが新社高中の前進となる東勢農林国民学校に奉職されましたが、生徒たちの命を救わんと勇敢なる行動を起こし、殉死された事件があります。そして地元の方々紆余曲折をへながらも今日まで慰霊の行事を続けられていたのです。私も2度現地を訪れ、地元の方々と交流させていただいております。
     そのようなこともあり高城さんの活動の様子をうかがい、力をいただきました。現在52歳で、アンダー25ならねオーバー25ですが、頑張りたいです。
     今後とも、よろしくお願いします。

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